L-FABPの有効性
【CKD】糖尿病性腎症の早期診断に
糖尿病性腎症のステージ別にみた尿中L-FABP
(文献[1]内、Kamijo-Ikemori, A. et al., Diabetes Care. 34(3), 2011.内Fig.1より一部改変)
DATA
- 方 法
- 糖尿病性腎症患者140例の尿中L-FABPを病期により層別して平均及び標準偏差を算出し、健常人における尿中L-FABPも併せて示した。
- 結果考察
- 糖尿病性腎症患者の尿中L-FABPは病期の進行とともに増加し、健常人に比べて腎症早期より有意に高い値を示すことから、糖尿病性腎症の早期診断に有用である。
参考文献
[1] Kamijo-Ikemori, A. et al., Clinical significance of urinary liver-type fatty acid-binding protein in diabetic nephropathy of type 2 diabetic patients. Diabetes Care. 34(3), 2011. PubMed
保険算定上の主な対象と有用性
『中医協 総会(第194回)議事次第 臨床検査の保険適用について』
より引用
測定内容 | 尿中L-FABPの測定(尿細管機能障害を伴う腎疾患の診断の補助) |
---|---|
主な対象 | eGFR≧60の継続的に治療を受けている糖尿病患者、糸球体腎炎などの慢性腎臓病が疑われる患者 |
有用性 | 腎機能が低下する以前の糖尿病患者に対して、本検査を行うことにより糖尿病性腎症の病気進行リスクを判別し、また治療効果の判定にも使用できる可能性がある |
留意事項 | ・原則として3カ月に1回の測定 ・レセプト必須記載項目 「尿細管機能障害の疑い」もしくは「尿細管機能障害を伴う腎疾患診断の補助」と診療報酬明細書の摘要欄へご記入下さい |